特集 高齢患者の眼科手術
併存疾患の評価とリスク判定
循環器系疾患
西山 信一郎
1
Shinichiro Nishiyama
1
1虎の門病院循環器センター内科
pp.20-23
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410904011
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近年,寿命の延長によりわが国は世界でも類をみないほどの高齢化社会となり,以前では考えられなかった高齢者に手術を行う機会が増加している。高齢者の眼科手術はもちろんのこと,100歳を越える患者がゴルフを続けたいとの理由で間欠性跛行に対し下肢のバイパス手術の恩恵を受けられる時代になっている。しかしながら,高齢者では生理的な機能が老化しているうえに,虚血性心疾患をはじめとして多種多様な病気を合併していることが多く,術後の合併症も少なくない。したがって,術前に合併疾患の有無を確認しそのリスクを評価しておくことは術中術後の管理を安全に行ううえで重要である。ここでは高齢者に合併しやすい循環器疾患を術前にいかに評価し,またそのリスクをいかに判定するかについて述べる。
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