Siesta
バイク—大人の楽しみ
柏木 豊彦
pp.61
発行日 1993年10月30日
Published Date 1993/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410901871
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普段の診察で疲れた時や少し考えごとがあるとき,私はバイクに乗る。日本ではバイクというと,すぐ暴走族(最近ではローリング族などというらしいが),うるさい,危険などとネガティブイメージでとらえられるが,ヨーロッパなどでは社会的にも成熟した大人の乗る乗物として受け止められている。
バイクは子供の乗る乗り物ではない。4輪と比較してはるかに難しく,操縦には熟練を要する。いとも簡単にフェラーリを加速でぶっちぎり,新幹線を余裕で抜くバイクもある。精神的に未熟なものが乗れば命を失う可能性は大である(まあその前に免許を失う可能性もあるが)。こういうので高速道路を走ると,120kmぐらいで巡行している車など止まっているように見える。ポルシェ(フェラーリやNSX-Rは別格として)などは女こどもの乗るもの,メルセデスのSクラスなんかは痴呆老人でも乗れる車だなあと,本気で思えてくるのである。
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