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特集 第45回日本臨床眼科学会講演集(4)1990年10月 広島
学術展示
硝子体出血を合併した頸動脈海綿静脈洞瘻の1症例
A case of carotid-cavernous sinus fistulas with vitreous hemorrhage
目加田 篤
1
,
林 幸子
1
,
佐々本 研二
1
,
可児 一孝
1
Atsushi Mekada
1
,
Sachiko Motoi
1
,
Kenji Sasamoto
1
,
Kazutaka Kani
1
1滋賀医科大学眼科学講座
pp.884-885
発行日 1992年6月15日
Published Date 1992/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410901204
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緒言 頸動脈海綿静脈洞瘻(CCF)の治療の際に起こる眼合併症として網膜中心静脈閉塞症1,2)や網膜出血3)などの報告があるが,硝子体出血のみを起こしたという報告は筆者らが調べたかぎりではみられなかった。今回筆者らは,特発性CCFに対し血管内手術を施行した後に,原因不明の硝子体出血を併発した症例を経験したのでこれを報告する。
症例 62歳,男性。主訴:左眼の充血,頭痛,嘔気。既往歴:高血圧,20年前に頭部打撲。家族歴:特記すべきことなし。現病歴:1990年10月28日,頭痛,左眼の流涙,充血を自覚。10月30日にH病院内科に入院し症状の増強,嘔気,嘔吐,眼瞼下垂,眼球突出が著明となり,第3,4,5,6神経障害,血管性雑音が出現したため,脳血管撮影(図1)にてCCFと診断されて当院に転院となった。
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