Japanese
English
話題
頸動脈海綿静脈洞瘻の塞栓術
Intravascular Treatment of Carotid-Cavernous Sinus Fistulas
滝 和郎
1
,
半田 肇
1
,
米川 泰弘
1
,
玄 蒸休
2
,
鈴木 昌和
2
,
筏 義人
2
Waro Taki
1
,
Hajime Handa
1
,
Yasuhiro Yonekawa
1
,
Jyokyu Gen
2
,
Masakazu Suzuki
2
,
Yoshito Ikada
2
1京都大学脳紳経外科
2京都大学医用高分子研究所
1Department of Neurosurgery, Kyoto University Medical School
2Institute of Biopolymers,Kyoto University
pp.612-615
発行日 1985年6月1日
Published Date 1985/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406205534
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1.序
古典的に拍動性眼球突出,持続性雑音,眼窩周囲の静脈怒張,頭痛,眼球運動障害,緑内障等を主徴とする頸動脈海綿静脈洞痩(CCF)は,その特異な症状,治療の難しさで強い印象をあたえる疾患である。多彩な症状のわりには死亡率は2.5〜3%と低く,したがって治療は,増悪する視力障害,頑固な血管雑音,それと眼球突出による醜状を軽快させることに主眼がある。CCFの治療はもちろんその原囚によって異なってくるわけであり,現在その原因として,外傷によるもの,海綿静脈洞部の内頸動脈瘤の破裂によるもの,そして硬膜動静脈疲に起因するものの3種類に分類できるようである。
原因によって治療法はおのずと変化するわけではあるが,近年,もっともよくとりあげられるのは塞栓術による治療法である。また塞栓術自体も本疾患の治療を中心として発達してきたといっても過言ではない。
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