特集 眼科基本診療—私はこうしている
緊急処置の実際
角結膜の薬物腐蝕の緊急処置
石橋 康久
1
1筑波大学臨床医学系眼科
pp.174-175
発行日 1991年10月30日
Published Date 1991/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410900923
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1.診断にあたって注意する点
角結膜の薬物腐蝕は労働災害と関係することが多く,化学腐触(chemical burns)とも呼ばれる。化学薬品が眼に飛入した事実と角膜所見とから診断は容易である。酸性の薬物とアルカリ性の薬物とによる場合があるが飛入した薬物の性状と角結膜と接触していた時間とで障害の程度が変わってくる。
酸としては塩酸,硫酸,硝酸などの実験用薬剤が多い。アルカリとしては苛性ソーダ,苛性カリ,石灰,セメント,アンモニアなどである。
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