特集 眼科基本診療—私はこうしている
緊急処置の実際
眼痛を訴える患者になにを考えるか
上原 雅美
1
1松下記念病院眼科
pp.172-173
発行日 1991年10月30日
Published Date 1991/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410900922
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眼痛は視力障害とともに,患者にとっては重要で苦痛な症状である。中には,高度な視力低下を自覚しながら,眼痛がなかったためにしばらく放置していたという症例に出会うことも珍しくない。眼痛の種類は様々であり,その原因には広範な眼疾患だけでなく他科の疾患も含まれる。また,眼痛の程度とその原因疾患の重篤度とは必ずしも一致しない。激しい眼痛があっても対症療法のみでよいものもあれば,眼痛が他の症状の随伴症状であっても眼科的あるいは他科的に緊急処置を要するものもあり,鑑別診断が重要となる。本稿では眼科救急処置における眼痛に焦点をあてて記載する。
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