特集 小児眼科診療マニュアル—私はこうしている
診療の実際—ポイントとコツ
結膜疾患
松村 香代子
1
1国立療養所香川小児病院眼科
pp.1595-1598
発行日 1990年9月30日
Published Date 1990/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410900386
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私の勤務する香川小児病院では立地条件から,全く制限せずに小児の診療を行っているため,小児の眼疾患の実態がよく把握できると考えられる。日常の診療において,結膜疾患はよく遭遇する疾患であり,当科では新患の約20%が結膜疾患でしめられる。結膜疾患のうちほぼ90%が結膜炎で,この結膜炎の約70%が感染性であり,約30%がアレルギー性である。結膜炎以外の疾患としては腫瘍,異物,外傷などがある。たかが結膜疾患との印象をもちかねないが,重症偽膜性結膜炎,クラミジア感染症など視力障害,合併症の併発につながる場合もあり,正確な診断と治療が行われなければならない。
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