特集 小児眼科診療マニュアル—私はこうしている
検査の進め方と読み
屈折検査(3歳以上)の実際
黒田 紀子
1
1千葉県こども病院眼科
pp.1534-1536
発行日 1990年9月30日
Published Date 1990/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410900370
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小児の診療にあたり,屈折検査はいかなる疾患を見る上でも,最も基本的,かつ重要な検査である。屈折異常の矯正は、原疾患に対する治療と平行して行われる必要があり,たとえ重篤な器質性疾患のために良好な視力が望めない場合でも,屈折異常の矯正でさらに視力が何段階か上昇することも経験する。また,就学前に屈折異常が発見される機会は極めて少なく,なんらかの主訴で受診した患者はその機会を利用し,一度は他覚的検査を行うようにしている。小児によっては正しい屈折値を得ることが,非常に困難な場合もあるが,困難な症例ほど他覚的屈折検査を必要としていることも多い。もちろん保護者に屈折検査の重要性を十分に説明し理解協力を得ることも必要である。
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