Book Review
《視能学エキスパート》ロービジョンケア
白根 雅子
1
1しらね眼科
pp.1524
発行日 2024年12月15日
Published Date 2024/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410215420
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ロービジョンケアは,眼科医療の力が及ばず視覚障害を背負った患者さんが,保持する能力を最大限に活用して充実した社会生活を営むためにある。患者さんは視力を失う過程で必ず眼科で治療を受けている。眼科医,視能訓練士をはじめ,看護師,社会福祉士,その他すべてのメディカルスタッフには,患者さんの視機能や心理,身体の状況に応じた適切な対応が求められる。
本書では,ロービジョンケアのスタートとして,視力,視野,コントラスト感度,光順応,眼球運動,色覚といった残存視機能を評価し,その結果に基づいて年齢や生活背景に合った視覚補助具を選定する流れが詳細に解説されている。また,患者さんが希望する仕事や社会活動を遂行するために,保有視機能はもとより,聴覚,触覚などの他の能力も加味した読書能力を評価し,目的に応じた読書訓練を行う手順がわかりやすく記述されており,一読すると視覚リハビリを習得できる。
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