増刊号 この症例このまま診ていて大丈夫? 病診連携にもとづく疾患別眼科診療ガイド
1 眼瞼・結膜
翼状片
上松 聖典
1
1長崎大学大学院医歯薬学総合研究科眼科・視覚科学分野
pp.59-62
発行日 2021年10月30日
Published Date 2021/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410214148
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クリニック・病院から紹介/逆紹介するときのポイント
クリニックから病院へ紹介するとき
・通常の翼状片の場合は基本的にクリニックでの診療で問題ない.クリニックに手術設備があれば,必要に応じて手術を行う.しかし,下記の場合は病院や角膜専門施設に紹介する.
① 他の角結膜疾患に伴う結膜組織の侵入(偽翼状片)の場合,原疾患に対する治療が必要である.このような症例では術後角膜や強膜の菲薄化,時に角膜穿孔を生じることがある.
② 再発翼状片に対しては,専門施設での羊膜移植術併用の翼状片切除術1)も検討する(図1).羊膜移植ができる術者と施設は現時点では限定されており2),事前に確認が必要である.
病院からクリニックへ逆紹介するとき
・通常の翼状片.
・角膜への結膜侵入をきたす疾患が落ち着いたとき.
・術後,症状が落ち着いたとき.
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