増刊号 この症例このまま診ていて大丈夫? 病診連携にもとづく疾患別眼科診療ガイド
1 眼瞼・結膜
流行性角結膜炎
川村 朋子
1
,
佐伯 有祐
1
1福岡大学医学部眼科学教室
pp.16-22
発行日 2021年10月30日
Published Date 2021/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410214141
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クリニック・病院で診るときのポイント
クリニックで診るときのポイント
・流行性角結膜炎を疑ったら積極的にイムノクロマト法による確定診断を行う.
・角膜に非典型的な所見(広範な角膜びらんや混合感染を疑う角膜浸潤)を認めた場合は,高次医療機関へ紹介する.
病院で診るときのポイント
・大きな病院では,クリニックのように診療導線を分離することが構造上不可能なことが多いため,感染予防には特に注意する.
・見かけ上の臨床症状が重篤であっても,その原因は,ウイルスによる直接的な傷害だけではなく,患者の年齢,アトピー性皮膚炎の有無,全身,局所の免疫状態など,宿主側の免疫状態により修飾されていることに留意する.発症日から日数がどれくらい経過しているかが感染対策の助けになる.
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