今月の表紙
網膜振盪症
内田 強
1
,
中澤 満
2
1昭和大学眼科
2弘前大学
pp.424
発行日 2021年4月15日
Published Date 2021/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410213951
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症例は8歳,男児。サッカーの練習中に50cmの距離から蹴られたサッカーボールが左眼に直撃し見えなくなったとの訴えで当院を受診した。初診時の視力は右1.0(1.2×−0.25D),左指数弁,眼圧は左右ともに14mmHgであった。検眼鏡では後極を含む3時から9時までの広範囲な網膜振盪症,網膜出血,硝子体出血を認め,OCTにて左眼後極部の全体的な浮腫と黄斑円孔が観察された。
写真は初診時の左眼底パノラマ撮影。小児のパノラマ撮影にあたり観察光を最小に設定した。周辺部までの広範囲な網膜振盪症と微細な網膜硝子体出血のコントラスト差に注意を払い,撮影光量を細かく調整しながら画角50°で全周のパノラマ撮影を行った。撮影はコーワ社製眼底カメラVX10i+600万画素CCD仕様で行い,ウェルシステム社製パノラマソフトでデジタル処理をした。
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