Japanese
English
連載 眼炎症外来の事件簿・Case18
緩徐に進行する中心視野異常を自覚する50代女性
A woman in her fifties who experienced a slowly progressive central visual field defect
楠原 仙太郎
1
Sentaro Kusuhara
1
1神戸大学大学院医学研究科外科系講座眼科学分野
キーワード:
抗網膜抗体
,
自己免疫網膜症
,
静的視野検査
,
HFA 10-2
,
中心視野障害
,
トリアムシノロンテノン囊下注射
Keyword:
抗網膜抗体
,
自己免疫網膜症
,
静的視野検査
,
HFA 10-2
,
中心視野障害
,
トリアムシノロンテノン囊下注射
pp.216-220
発行日 2020年2月15日
Published Date 2020/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410213473
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患者:50代,女性
主訴:左中心視野異常
既往歴:両白内障手術
家族歴:特記事項なし
現病歴:10年前に左眼の視力低下を自覚し,神戸大学医学部附属病院眼科(以下,当科)を紹介され受診となった。両眼ともに黄斑部の網膜色素上皮異常と光干渉断層計(optical coherence tomography:OCT)での網膜外層障害が強く,多局所網膜電図で同部位に一致した応答密度の低下が認められたことから,自己免疫網膜症として副腎皮質ステロイド(以下,ステロイド)内服で加療されていた。経過中に両白内障が進行したため手術が施行されている。ここ2年間はステロイド内服が漸減されており,現在はプレドニゾロン(PSL)8mg/日で経過観察中である。視力検査結果に変化はないが,患者は左眼の中心の見えにくさが徐々に悪化していると訴えていた。
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