増刊号 実戦 メディカル眼科治療アップデート
メディカル眼科治療 各論
Ⅵ 網膜硝子体疾患
網膜色素変性—②ロービジョンケア
斉之平 真弓
1,2
1鹿児島大学医学部眼科学教室
2宮田眼科病院
pp.333-339
発行日 2019年10月30日
Published Date 2019/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410213369
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POINT
●初期の網膜色素変性は夜盲と羞明が主症状である。夜盲は10〜20代で始まり1),羞明は視野検査で暗点がみられない時期から存在することがある。日常生活では夜間の外出・運転以外には困難を感じることはない。
●中期では視野狭窄とともに夜盲が進行し2),室内でも薄暗い場所での移動が難しくなる。将来的に,車の運転をしなくてもよい環境や,運転業務従事者には業務内容の変更を助言していく時期である。
●後期の求心性視野狭窄(Goldmann視野10°:Ⅴ4e)の状態に至ると,慣れない場所での単独移動が難しくなり,読み書きの速度も低下してくる。矯正視力が0.3以下では読み書きに拡大補助具が必要になる。
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