増刊号 7年前の常識は現在の非常識!—眼科診療の最新標準
3.緑内障
2)診断
前視野緑内障の診断
中西 秀雄
1
1京都大学大学院医学研究科眼科学教室
pp.138-143
発行日 2018年10月30日
Published Date 2018/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410212894
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ここが変わった!
以前の常識
●緑内障の診断においては,視野障害(機能的異常)と視神経障害(構造的異常)を一対として扱い,この両者が存在することおよび両者の障害位置の整合性を確認したうえで,診断を下すことが必要と考えられていた。
現在の常識
●通常の視野検査で緑内障性視野障害を認めない場合でも,眼底検査で緑内障性構造障害が確認されれば,「前視野緑内障」(PPG)と診断して管理するようになった。
●緑内障性構造障害の補助診断に用いられる眼底3次元画像解析装置は,OCTが最も一般的となった。
●「通常の視野検査」で緑内障性視野障害を認めない場合に取りうる「特殊視野検査(機能選択的視野検査)」の選択肢が広がった。
●黄斑部に構造障害を伴う症例では,ハンフリー自動視野計10-2プログラムに代表されるような,「精密中心視野検査」の追加を考慮するべきである。
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