増刊号 7年前の常識は現在の非常識!—眼科診療の最新標準
1.屈折/調節の異常・白内障
2)屈折異常の治療
白内障手術の考え方
黒坂 大次郎
1
,
五日市 そら
1
1岩手医科大学眼科学講座
pp.34-37
発行日 2018年10月30日
Published Date 2018/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410212872
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ここが変わった!
以前の常識
●すでに白内障手術の安全性・確実性はかなり高いレベルに到達した。
●乳幼児の白内障手術では,視機能獲得のためには眼内レンズのほうがコンタクトレンズ矯正よりも有利である。
●性能が向上した高機能眼内レンズが登場し広く普及する。
現在の常識
●眼内圧をコントロールできる白内障手術機器,水晶体囊拡張リング(CTR)の普及などで,難症例でも安全性・確実性がさらに高まるとともに,一部眼内レンズで前眼部毒性症候群(TASS)などが大規模に生じ危険性も明らかになった。
●乳幼児の白内障手術では,眼内レンズ,コンタクトレンズ矯正による視力予後に差はなく,眼内レンズ挿入すると再手術が多くなり,コンタクトレンズ矯正のほうが望ましい。
●多焦点眼内レンズは,トーリック型も登場するなど一定の成績を収めたものの,近見負荷度数やさまざまな設計デザインのものへと改良が続けられ,いろいろな選択肢が増えるとともに患者のライフスタイルと合わせることがさらに重要となった。
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