Book Review
《眼科臨床エキスパート》網膜変性疾患診療のすべて
大路 正人
1
1滋賀医大・眼科学
pp.522
発行日 2017年4月15日
Published Date 2017/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410212223
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“眼科臨床エキスパート”シリーズの最新刊として『網膜変性疾患診療のすべて』が刊行された。本シリーズは,眼科診療の現場で知識・情報の更新が必要とされているテーマについて,その道のエキスパートが自らの経験・哲学とエビデンスに基づいた「新しいスタンダード」をわかりやすく解説し,明日からすぐに臨床に役立てるという編集方針であるが,この編集方針に沿った素晴らしい本が出版された。
まず驚かされることは,著者のリストである。本当に研究の第一線で活躍されている研究者が執筆されている。第一人者による執筆により難しい内容をたくさんの図を用いて比較的平易に解説されているので,一般の眼科医にも理解しやすい記述となっている。一方で,「Topics」をはじめとした項目では,網膜硝子体が専門の自身にとっても初めて目にする内容も少なくなく,広い範囲の読者を対象とする一方,最近の知見を深く知りたい読者にも大変有用な本となっている。
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