Japanese
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特集 脈絡膜から考える網膜疾患
脈絡膜とOCT angiography
OCT angiography findings of chroidal vessels
長谷川 泰司
1
Taiji Hasegawa
1
1東京女子医科大学眼科
pp.1874-1881
発行日 2016年12月15日
Published Date 2016/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410212102
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はじめに
脈絡膜は眼球血流の約8割を占め,視細胞を含む網膜外層の栄養を担っている。血流を評価する検査としてフルオレセイン蛍光眼底造影(fluorescein angiography:FA)やインドシアニングリーン蛍光眼底造影(indocyanine green angiography:IA)が一般的であるが,造影剤によるアレルギー反応や静脈投与という侵襲性と時間的負担があり,頻回に検査を行うことは難しかった。近年開発されたOCT(optical coherence tomography)angiographyは,造影剤を用いず非侵襲的に網脈絡膜血管構造を描出することができるため,受診のたびに微小血管変化を簡便に確認することが可能であり,急速に臨床現場で普及している。
本稿では,加齢黄斑変性や強度近視に伴う脈絡膜新生血管のOCT angiography所見を取り上げ,その特徴や読影の際に注意すべき点,また最新の知見について述べていきたい。
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