特集 ぶどう膜網膜炎のイメージング検査
3 OCT angiography
坪田 欣也
1
,
後藤 浩
1
1東京医科大学 臨床医学系眼科学分野
キーワード:
ぶどう膜炎
,
OCTA
,
画像診断
Keyword:
ぶどう膜炎
,
OCTA
,
画像診断
pp.525-530
発行日 2021年6月5日
Published Date 2021/6/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000002154
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光干渉断層血管造影(optical coherence tomography angiography:OCTA)は,従来のフルオレセイン蛍光眼底造影(fluorescein angiography:FA)やインドシアニングリーン蛍光眼底造影(indocyanine green angiography:ICGA)と異なり,造影剤の静脈注射によるアレルギー反応などの合併症の恐れがなく,非侵襲的かつ短時間で繰り返し検査が可能であり,微小動脈瘤,網膜内微小血管異常,新生血管といった脈絡網膜血管の詳細な構造を可視化することが可能な眼底検査法である。2018年4月に保険収載されたことにも後押しされ,さまざまな眼底疾患における臨床応用が注目されている。糖尿病網膜症(diabetic retinopathy:DR)では,微小動脈瘤,網膜内微小血管異常,新生血管などの古典的な網膜病変の検出に加え,網膜毛細血管ネットワークにおける微小血管変化の定量化を可能にし,検眼鏡的に検出可能なDRの発症に先立って前臨床的な微小血管異常を同定可能であることが報告されている1)。また,緑内障眼では神経線維層の菲薄部位と視神経乳頭周囲の毛細血管減少部位が一致し,視神経乳頭周囲の毛細血管の減少が視野障害に関与することが報告されており2)3),乳頭周囲脈絡網膜萎縮(peripapillary atrophy:PPA)を伴う近視眼では緑内障の合併の有無にかかわらず,PPAにおける毛細血管の減少が視野障害をきたす可能性が報告されている2)3)。
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