談話室
社会保険請求上の問題点—東京眼科集談講演会速記
小暮 行雄
1,2
1順天堂大学医学部
2日本眼科医会
pp.1183-1194
発行日 1961年11月15日
Published Date 1961/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410207342
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本日こうした集談会の席上で健保の請求に関するような実際的の問題を申し上げなければならないという,この事態は,私といたしましては非常に遺憾に存ずるのでありますが,しかし皆保険の現在におきましては,社会保険を無視して,われわれの医業の経営は絶対になり立たないわけでございます。そこで社会保険に関していろいろと研究をし,あるいはまた知識をとり入れるということは,とりもなおさず間接あるいは直接に皆さんの経済に影響することになるわけであります。
私が過去約10年間基金の審査員として,いろいろと審査をやつて参りました経験から申しますと,最近は皆さんの請求が非常に上手になつて来た。しかも合理的になつて来ているということでありますが,しかしまだまだ過剰診療とか,あるいは濃厚診療とかいうよりも,私はむしろ過少である,萎縮診療である,そういつた面が見られるのではないかと考えております。
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