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眼科新知識
多原色仮説—中心窩錐状体視質の種類に就いて
The polychromatic hypothesis:The human foveal centre retina may have 8 cone-opsins
堤 修一
1
Shuichi Tsutsumi
1
1横浜逓信病院眼科
1Yokohama Teishin Hospital.
pp.1561-1568
発行日 1960年10月15日
Published Date 1960/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410207059
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はじめに
私は,昨年本誌13巻6号の「色覚のはじまり」と云う小論のむすびで,以下の様に決論した。人間の錐体視質も,錐体外節の非常に薄い層状互層構造の円板内に含まれて,入射光粒子により光解離を起し,陰陽イオンが上・下のリポイド層に移動吸着して界面電位を生じ,丁度積層乾電池の様な形となる。此の変化が遂に色覚中枢へ伝わり色覚を生ずると考えられる。がしかし,私が此の時に得た絶対視感度曲線(?)から,いきなり幾種類かの錐体視質の存在を推定するのは,些か飛躍にすぎると。
今回は多少方法を異にして,人間の錐体外節に含まれているらしい錐体視質の存在と種類とを今一歩,稍々詳細に具体的に捕え得たと考えるので報告する。
The author tried to reason by this experiment that the human foveal centre retina pos-sessed 8 cone-opsins in the cones.
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