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緒言
副腎皮質ステロイドが眼科領域に於ても,他科同様,その治療面に於いて劃期的な発展をもたらしたことは,周知のことである。このステロイドとして,先ず世に出たものが,コーチゾン,次でハイドロコーチゾンであり,更にフロロハイドロコーチゾン及クロロハイドロコーチゾンの合成を経て,最近Prednisone,Predonisoloneの新ステロイドの合成が成功するに至つている。両者の臨床的効果に就いては,第1回国際会議報告(1955)でKinseltが述べている様に,リウマチ性関節炎,膠原病,副腎性腺症候群,ネフローゼ,喘息,紅斑性狼瘡はもとより,その他多くの疾患の治療法に於て,本剤が確固たる地位を占める事実が,多くの人々によつて実証せられつつある現状である。
眼疾患に対する治療効果に関しても,King等,Hogan等,Gordon,O'Rourke等,Leopold等の報告があり,本邦に於いては,井上,重松,島崎等が同様に本剤の効果を確認している。今回,私共は塩野義製薬のPrednisone製剤であるP-redonine (以下Pと略す)を諸種主眼疾患に使用し,良好な成果を収め得たので,茲に発表する。特に臨床的効果の観察に重点をおいたこと,並に,症例中1,2全経過を観察し得なかつたもののあることを断つておく。
1) We applied internal use of Predonine to 22 cases of various eye-diseases (uveitis : 9, retrobulbar optic neuritis : 4, episcleritis : 1, toxic blepharitis combined with keratoconjun-ctivitis : 3, contagious dermatitis : 1, keratoconjunctivitis phlyctaenulosa : 3, suspision of allergic conjunctivitis : 1) and obtained remarkable results. The case to which the medi-cine was not effective were two cases of chronic uvetis and only two recidivations were observed.
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