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特集 第10回臨床眼科学会号
一般講演
(38)再び「いわゆる軽症慢軸」の説について
Critical discussion of the problems of retrobulbar neuritis in Japan.
桑島 治三郞
1,2
Jisaburo Kuwajima
1,2
1東北大学眼科
2東北大学眼科分院
1Dept. of Ophthalmology, Medical School, Tohoku University, Sendai.
pp.295-296
発行日 1957年2月15日
Published Date 1957/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410205953
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国際医学的には,眼科でいう軸性神経炎Neuritisaxialisと球後神経炎Neuritis retrobulbarisとは,同義語としてとり扱われているが,これを輸入したわが国では,球後神経炎の問題について独特な偏向と多くの混乱とが残され,現在そのひとつに一部の人のいわゆる軽症慢性軸性視神経炎の説がある。
これに対して私は昨年の当学会で疑義を明らかにしたが1),これに答えた鈴木教授の論文をみると2),同氏らは,そのいわゆる軽症慢軸が,欧米の軸性神経炎ないし球後神経炎と本質的に区別されるべきものであり,また,わが国の脚気弱視ともちがうものであると自認しながら,依然としてこれを軸性神経炎としても不自然ではないと力説されている。
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