Japanese
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トラホーム予防会会誌
奈良県に於けるトラコーマ集団治療の4ヶ年の綜合成績—I.トラコーマ集団治療の実施要領に就いて
The result of collective treatment of Trachoma for 4 years in Nara Prefecture.:About the essential point of collective treatment of Trachoma.
神谷 貞義
1
,
山本 純恭
1
,
堀内 徹也
1
,
山岸 陸男
1
,
岩垣 正典
1
,
百瀨 皓
1
,
畠山 昭三
1
,
石井 和子
1
,
阿部 圭助
1
,
岡 繁宏
1
,
沢田 孝明
1
,
阿久津 澄義
1
S. Kamiya
1
1奈良医大眼科教室
1Ophth. Dept. of Nara Medical College
pp.97-102
発行日 1956年1月15日
Published Date 1956/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410205587
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日本に於けるトラコーマ罹患率は,欧州大戦を契期として,日本人の生活水準が改善されるに伴って著しい減少の傾向をたどり,特に第2次大戦後に於てその傾向は,著明に顕れている。その証として,大都会等に於ける病院では,劇しい炎性症状を持ち,強い内反症,パンヌスを伴つた患者に逢遇する機会は殆んど無くなった事を挙げる事が出来る。これは丁度,劇しいフリクテン性角膜炎や淋菌性膿漏眼が近年激少して来たのと良く似ている。然し,日本のトラコーマ学者の発表ではその罹愚率は,最近でも可成り高く,亦簡単に治る事を教え,且免疫が出来る様にも言われ,これは新しいトラコーマの概念に基くものといわれるが,そのlogicは我々にはよく判らない。
日本人のトラコーマ罹患率は昔と変らないが,その症状は全般に軽くなったという意味であろうか?
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