GROUP DISCUSSION
白内障(第14回)
藤永 豊
1
1烏取大
pp.861-870
発行日 1976年7月15日
Published Date 1976/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410205494
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1.先天性白内障マウス水晶体の組織像
マウスの先天性白内障は,そのstrainにより初発時期および発生部位を異にしている。現在まで先天性白内障マウスのstrainは10種近く報告されている。今回は主にCataract-Fraser並びにCataract-Nakano-Char—les River strainについてそれらの組織像を光顕および電顕にて検討したので報告する。
白内障の変化は前者では胎生13日目にelongationを生じた後壁細胞の膨化として,また後者では生後6口目に後極部で水晶体核周辺の細胞のhydropic changeとして認められた。これら両者における細胞内の変化は細胞核をはじめ,mitochondria,endoplasmic reticulum,Golgi's apparatusなどのorganellesの残存と,正常組織には認められないdense bodyの出現であつた。
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