Japanese
English
特集 小児眼科
小児の眼瞼下垂
Ptosis in children
丸尾 敏夫
1
Toshio Maruo
1
1東京大学医学部分院眼科
1Department of Ophthalmology, Branch Hospital, University of Tokyo
pp.1349-1352
発行日 1970年11月15日
Published Date 1970/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410204398
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
眼瞼下垂は小児の眼疾患のうち,かなり頻度が高く,重要な疾患である。ところが,先天性白内障,牛眼あるいは未熟児網膜症のような視覚障害に連なる疾患でないために,案外軽視されている傾向が強い。そのため,片眼の眼瞼下垂でその眼が弱視になるまで放置されていたり,不良な手術方法が行なわれたため醜形を残している症例が少なくなく,その診断と治療は決して満足できないのが現状である。
眼瞼下垂はごくわずかの例外ともいえる症例を除外すれば,全治できるものであるのに,放置されたり,不適当な治療を受けている患児や両親の悩みは意外に大きい。そこで,小児の眼瞼下垂に対しても本格的に取り組まなければならない。
Copyright © 1970, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.