Japanese
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連載 眼科図譜・136
先天性風疹症候群の網膜症
Retinopathia of Congenital Rubella Syndrome in Okinawa
生井 浩
1
,
大島 健司
1
,
植田 浩司
2
,
武末 正義
3
Hiroshi Ikui
1
,
Kenji Oshima
1
,
Koji Ueda
2
,
Masayoshi Takesue
3
1九州大学医学部眼科学教室
2九州大学医学部小児科
3九州大学医学部耳鼻科
1Department of Ophthalmology, Faculuty of Medicine, University of Kyushu
2Department of Pediatrics, Faculuty of Medicine, University of Kyushu
3Depatment of Otolaryngology, Faculuty of Medicine, University of Kyushu
pp.275-276
発行日 1969年3月15日
Published Date 1969/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410204029
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- Abstract 文献概要
先天性風疹症候群とは,母親が妊娠初期に風疹に罹患し,その結果生れてくる子供に先天性心疾患,難聴,白内障を含む種々の眼の異常およびその他諸臓器の先天異常をきたしたものをいう。1941年にオーストラリアのGreggが初めて報告を行なつた。最近では1964年北米に起こつた大流行の調査の結果から,さらに他の諸症状が付け加えられている。眼症状の発現頻度が高く,その中でも,白内障,小眼球,網膜症の三つがもつとも多く,ほかに比較的まれではあるが,緑内障,角膜混濁,虹彩異常,斜視,眼球振盪,涙道閉鎖などが記載されている。わが国においては先天性風疹症候群の報告は少なく,わずかに10例余にすぎない。特に網膜症については,当教室において発見された2例と,東京で見出された1例の報告があるにすぎない。
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