印象記
第17回日本医学会総会—萩野,水川両氏の講演を聞いて
水野 勝義
1
1名古屋市立大学
pp.899-901
発行日 1967年7月15日
Published Date 1967/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410203701
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名古屋で初めて開かれた第17回日本医学会総会は4月1,2,3の3日間に亘つて開催されたが,医学会総会を飾る総会講演57題中眼科関係の演題は2題で,萩野鉚太郎名市大学長による「全身と眼(とくに眼精疲労を中心として)」と水川孝阪大教授の「角膜移植—角膜移植と免疫反応—」の講演は4月3日午後1時より名古屋駅前豊田ホールで開かれた。分科会である日眼総会がすでに3月30,31両目に終了しているため聴講者数が少いのではないかと憂慮していたが,当日は約300の席はほぼ満席で,眼科医以外の顔ぶれが多く,両先生の講演が医学会総会講演としても,時代の流れからしても極めて適切であつたことを物語つていた。
定刻に座長の菅一男三重医大教授によつて萩野学長が紹介された。全身の生理的,病的状態がいかによく調節機能の上に反映されるかについての萩野学長の過去40年来の研究をまとめたもので,いわば先生のライフワークの集大成が述べられるというので眼科医のみならず,内科,婦人科,精神科医等あるいは心身医学に興味を持つ医師が日常診療の場で患者を扱う上に何等かの参考になることを期待していたようであつた。
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