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談話室
欧米の弱視クリニック視察談
Topics of pleoptic-orthoptic clinics in America and Europe by visits.
井上 正澄
1
1井上眼科病院
1Inouye Eye Hospital 4-chome, Surugadai, Tokyo
pp.765-778
発行日 1964年6月15日
Published Date 1964/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410202979
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この頃の欧米の文献では弱視と斜視の臨床については理解や追試も容易でない事が少くない。そこで私は1952年の外遊から11年も経過したので,百聞一見にしかずと思い昭和38年10月中旬から37日にわたって独り旅で欧米の弱視と斜視のクリニックを視察し,オルソプチストの教育と活躍の実さいを見て来た。その余暇にカストロビエホ氏の白内障手術,シェイ氏の緑内障手術,キュッペルス氏の上斜筋タッキング手術などを見学し,器械屋を訪ねたりした。
1952年には羽田からハワイに飛んで5カ月余の外遊をしたが,今度は北極まわりでシアトル,サンフランシスコ,ロスアンゼルス,紐育,大西洋を飛んでロンドン,シヤフハウゼン,ベルン,ローマ,フランクフルト,ギーセン,ボン,ハンブルグ,アムステルダム,そして再び北廻りで羽田に帰つてきた。紐育10日間,ロンドン3日間の他は2泊で忙しかつたので少しやせて帰つてきた。独り旅も身軽でよいけれども,やはり旅の通づれは気楽でよいと感じた。1952年には夫婦で5カ月間旅をしたので,欧米の気分をゆつくり味わうことができた。
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