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特集 第15回臨床眼科学会号(3)
Phacolinの点眼による先天性・外傷性ならびに併発白内障の治療(付シネラリア点眼冶療の対照1例)
Treatment of cataracta congenita, traumatica and complicata with the Eve-Lotion "Phacolin"
藤山 英寿
1
,
酒井 忠一
1
,
田中 宣彦
1
,
奈良 尚久
1
,
二神 種忠
1
,
安達 博子
1
Eiju Fujiyama
1
1北大眼科
1Department of Ophthalmology School of Medicine, Hokkaido University
pp.389-393
発行日 1962年4月15日
Published Date 1962/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410202471
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先天性白内障2例,外傷性白内障2例および併発白内障1例に対する治療成績を記述しようと思う。これらの5例には,すべて截開法施行後,1日1回Phacolinを点眼するという方法をとつた。もちろん,戯開法を施行すれば,混濁した水晶体質は,放置されてあつてもある程度吸収されるのであるが,本剤はその吸収をかなり促進するように思われるのである。以下これらの5例について写真をもつて説明したい。
第1例高○チ○子,女,10才。先天白内障(左眼)。第1図は截開法施行前の状態で,視力0.02。第2図は施行後,点眼開始時の所見である。第3図は点眼7回,すなわち1週問後の状態で,視力0.07。第4図は点眼31回,すなわちちようど1カ月後の所見で,視力矯正して,0.6であつた。なお,瞳孔下縁にわずかに残つている白濁水晶体質には,本剤の点眼を行なわず,そのままに放置したが,3週間後にも少しく小さくなつたのみで,なお認められた。
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