臨床実験
ボール外傷の統計
小原 博亨
1
,
長屋 幸郞
1
,
矢崎 賢哉
1
,
澁谷 聰
1
1名古屋鉄道病院
pp.879-882
発行日 1955年6月15日
Published Date 1955/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410202245
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ボール外傷に就いては明治40年山崎秋津磨氏の日眼11巻に於ける日本最初の報告以後の諸報告を昭和10年中島実教授が総括されているが,左右両眼の受傷率の点に就いて総括されていない。私共の実験例の統計では今迄の多くの人々により示された左眼の受傷率が高いと云う事実に反して右眼の受傷率が高かつたので従来の左右別の明かな報告を統計に取り私共の実験例に批判を加えると共に戦前に支持されていた左眼の受傷率の高い事に対する中村文平氏の球を避けんとして右回転するものが多いと云う説を支持する中島教授,荒木,藤井氏の立場と戦後に唱え出された堀内氏,葛谷氏等のバツターが右利きが多いからだと云う説を亦,左右受傷率に変化無しとする片岡,木村氏,大野氏等の説を比較して,私共の考えを述べて見たい。
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