臨床実験
石炭礦に於ける『ダイナマイト』爆傷の統計
大久保 正七郞
1
1久留米大学医学部眼科
pp.435-437
発行日 1955年3月15日
Published Date 1955/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410202159
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炭鉱災害としての眼外傷には多数あるが,その中抗内に於て採炭に使用するダイナマイトの事故爆発による爆傷がある。ダイナマイトの眼爆傷の報告は吾国に於ける小口氏の最初の報告以来多数あるが,炭鉱に於ける眼爆傷に就ては,羽出山享氏(昭和18年)が最も詳細に研究報告している。小生も昭和23年より27年に至る間,福岡県鞍手郡宮田町貝島大之浦炭鉱のダイマイトによる爆傷に就て32例を集め得たので,特に眼外傷に就て統計的観察を試みた。前述の如く石炭鉱に於けるダイナマイト爆発による眼外傷に就ては,羽出山氏の臨床的並に実験的研究に就ての詳細なる報告があるので主として之と比較し乍ら述べて行きたいと思う。
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