銀海餘滴
佛国トラコーマ大家ナタフ博士来朝
中泉
pp.510
発行日 1954年4月15日
Published Date 1954/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201842
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佛領アフリカチュニスのパストウール研究所のトラコーマ研究部長ナタフ氏は3月9日午後8時半東京羽田飛行場にエーア フランス飛行機で無事到着された。誠に温厚の紳士でフランス流によく洗錬された学者である。これに対して日本眼科学会,日本眼科医会は歡迎の種々なる催しをなした。東大,伝研,女子医大を見学され在京各大学眼科教授と討論会をされ日本医師会佛国大使館の歡迎会あり,又日佛協会,日本眼科学会主催の講演会もあつた。19日早朝離京箱根熱海を経て関西,中国,九州に向われ又4月9日に帰京され4月中旬横浜港発の佛国汽船で印度洋をへて帰国される予定であるとの事である。ちなみにチュニスに於けるナタフ氏自宅の診察料は2000フランで白内障手術は5万フランだそうである。日本円とフランは只今大体同価である。
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