臨床講義
頭蓋咽頭腫と腦下垂體腺腫との鑑別
井街 讓
1
1神戸醫科大學
pp.1061-1065
発行日 1953年12月15日
Published Date 1953/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201699
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視力障碍のために眼科受診し,視神經單性萎縮を發見されると先づ,X線により頭蓋影像を調べる。トルコ鞍が擴大していて,視野が耳側狹窄でもあれば,殆んど常に腦下垂體腺腫と診斷され,その大部分は徒らにX線治療が行われている。然しトルコ鞍の擴大を示すものは,腺腫に限らず,種々のものが擧けられる。今日,諸君に示す症例は何れも頭蓋咽頭腫であり,殆んどすべて腦下垂體腺腫として他の病院でX線治療の後,惡化して紹介されて來たものばかりである。
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