銀海餘滴
歐米見聞記(ローマにて)
井上 正澄
pp.311
発行日 1953年7月15日
Published Date 1953/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201532
- 有料閲覧
- 文献概要
◇ローマの物價
スペインの旅を終えてローマに飛んで來た。物價はパリーの次に高く,日本や英國の樣な廣範圍の健康保険制度は行われていないが,ローマの縣立病院ではトラコーマ及び傳染性疾患は別の建物になつて一般外來患者と混同しないで濟む,滞在日數が少いので,イタリー内を旅行する事は出來なかつたが,北イタリーのパルマのDr. Biettiは近く日本に來られる豫定と聞いた。來訪の目的の一部分は日本ではトラコーマに對してオーレマオイシン,テラマイシン,の效力が多く認められているが近東諸國では大きな效果が見られない。此の差違の研究を含んでいる由である
Copyright © 1953, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.