特集號 第5回關東甲信磐越眼科集談會
普通講演
(26)コルチゾン點眼療法の經驗
倉知 與志
1
,
久保田 淸
1
1金澤大學眼科教室
pp.161-166
発行日 1952年2月15日
Published Date 1952/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201076
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緒言
最近副腎皮質ホルモンの1つであるCortisoneと,副腎皮質を刺戟してCortisoneその他を分泌させるAdrenocortiootropic hormone (ACT—H)とが,我が眼科領域でも,新しい然も偉力ある治療藥として登場して來た。これらに關してはここ一兩年の間に主として米國から多數の臨床實驗例や動物實驗成績の報告があり,極く最近到着したイギリス,ドイツ及び日本の醫學雑誌中にもこれに關する論述が見出されるが,それらは一樣に或種の眼疾には卓效を奏することを認めて居り今後恐らく我々としては缺くことのできない藥剤であることを想わせる。
アクスはその作用機轉からしても當然全身的に用いねばならぬが,コルチゾンの方は全身的のみならず局所に使用しても有効であり,しかも筋肉注射した場合のアクスとコルチゾンとの作用力の相違は,結局コルチゾンの量に歸せられると謂われて居るから,眼科臨床醫家としては差當りコルチゾンに對する關心を高めるものと思われる。
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