特集號 第5回關東甲信磐越眼科集談會
普通講演
(12)流行性結角膜炎の免疫状況及び血清療法に就て
小口 昌美
1
,
河瀨 澄男
1
,
内木 久郞
1
1日本醫科大學眼科
pp.111-113
発行日 1952年2月15日
Published Date 1952/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201064
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流行性結角膜炎(以下流結と略す)の病因がヴィールスに依るものであることが確實になり,本疾患の本態は幾多先人の研究に依つて漸次分明して來た。私共は本病の免疫及び血清療法に就て述べんとするものであるが,飜つて考えるに眼疾患は一般に局所疾患とされ,その免疫或は血清療法等は餘り考慮されないのが現状である。所が最近の研究によりトラコーマに於ては流血中に中和抗體の存在が確認され或はモラックス,アクセンフェルド氏菌結膜炎に於ても抗體の存在を否定出來ないのである。眼疾患に於て斯樣に抗體が存在することは當然であつてこれは又他領域の局所疾患の場合を見ても明かである。
扨て流結の臨床經驗からは我々は次の事柄を結論することが出來る。即ち, 1)本病は非常に傳染し易く,家族傳染,或は外來傳染が激甚である。家族傳染の場合は親子同胞のみならす使用人等にも同樣に感染する。これ等の事實は先天性免疫或は體質との關係が餘りないことを示すものである。
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