臨床實驗
製鐵工場に於ける角膜異物(公傷)の統計的觀察
瀨戸山 陽
1
1八幡製鐵病院眼科
pp.494-497
発行日 1951年8月15日
Published Date 1951/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200910
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工場災害としての眼疾患は色々ありますが,眼外傷の頻度は,工場の種類,竝に職種の如何により差があります。眼外傷中最も多いものは角膜異物であることは,臨床上,又現在迄の諸家の等しく認めている所であります。
殊に炭坑,鐵道,工場の如く特種なる環境を對象となす病院等では,角膜異物患者に屡々遭遇するわけで,工業の發達とともに増加することは明かであります。偶々小生製鐵所病院に勤務しその機會を得ました故,昭和10年より昭和24年までの15年間の角膜異物患者,ことに公務と關係ある公傷患者のみを茲に統計的に觀察を試みたので,先年當所の眼科傷の銃計觀察をした田中初男氏の成績と比較し,その成績を報告し諸家の御批判を仰ぐ次第です。
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