臨床實驗
ナイトロジェンマスタードにて治療せる眼窩肉腫及び癌腫例
松尾 治亘
1
,
橋本 豊島
1
1東京医大眼科
pp.541-543
発行日 1950年12月15日
Published Date 1950/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200743
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緒論
現在一般に腫瘍,特に惡性腫瘍に対する治療法として,1)手術療法,2)放射線療法,3)化学療法の3者が考えられるが,而も此の内の2つ又は3つのものを併用する事も可能である.放射線療法は主としてX線とラヂウムを用い,其の他最近は放射性同位元素も用いられている.化学療法としては,ウレタン,ナイトロジェン・マスタード(以下N.M.と略す),葉酸其の他性ホルモン等が挙げられる.
我々は最近N.M.を使用して治療した眼窩腫瘍の2例を経驗し,その内眼窩肉腫の1例に於て著効を見たので,ここに報告する.
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