臨床實驗
急性結膜炎とアレルギー
三井 幸彦
1
1熊本大学眼科
pp.323-324
発行日 1950年8月15日
Published Date 1950/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200640
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結膜の急性炎症を考える場合,私共はアレルギーの概念を除外して行うことは出來ない.さきに弓削(本誌2卷234頁)はトラコーマ病変をアレルギー機轉によつて説明しようと試み,上野(日眼53卷149頁)はこの問題を組織学的に檢討している.両者の見解に対する私の見解は既に(日本医事新報1328号)述べた通りであつて,私も氏等と同樣アレルギー機轉を考えることなしにはトラコーマ病変を考え得ないと思うが,細部に於ては氏等の説には訂正を要する点があると思う.
私は今囘,私共が今迄結膜炎というものを綜合的に種々の方面から檢討した結果,私共が現在考えている結膜炎に於けるアレルギー機轉というものを綜括して述べてみ度いと思う.何故そう考えなければならないかという個々のデーターは逐次発表していくつもりである.
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