臨床實驗
第2光斑點に依る瞳孔經の一自覚的測定法
山森 昭
pp.525-527
発行日 1949年12月15日
Published Date 1949/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200492
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暗室に於て,角膜前面に近く,半面の半鍍銀鏡を当て,遠方の光源を望む時,光源の外にもう1つの明るさの弱い光点が見える.此光点を注視し乍ら,半鍍銀鏡の面を傾けると其につれて此光点は移動するがだんだん薄くなり,光源の方向と球角度をなすに至ると消滅する.又半鍍銀鏡を角膜より遠ざけると,此光点はだんだん薄くなり遂に消滅する.此光点を第2光斑点と名づける.
図1に依つて判る如く,光源からの平行光線KT,KW,KUは半鍍銀鏡ABにより,半ばは反射しTL,WL,UL,の方向に去るが,半ばはABを透過し眼内に入り瞳孔II内を通り.網膜上の点Gに集る.Gで乱反射した光線の一部は元來た経路を辿つて,TWUに達し半ばはABを透過し光源の方へ帰るが,半ばは反射する.ここでTW間で反射した光線は再び瞳孔を通り網膜上の点Fに集る.図1では此部分に蔭影を施した。然しWU間で反射した光線は再びは瞳孔内に入る事は出來ない.
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