Ⅱ臨牀實驗
轉移性網膜脈絡膜炎の一治驗例
佐藤 三郞
1
1東京醫大眼科
pp.107-109
発行日 1948年7月20日
Published Date 1948/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200244
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第一章 緒言
轉移性網脈絡炎は病原菌が眼以外の場所から血行によつて網膜脈絡膜に定着し,此處に急性化膿性炎症を惹起するものである。本症は多くは其經過が迅速にして忽ち硝子體膿瘍或は轉移性全眼球炎を招來する爲初期の眼底を望見するの機會に惠まれることすら困難にて本症を治癒せしめ得た例は甚だ稀の樣である。昭和18年宇山氏は轉移性脈絡膜膿瘍の例にズルフォンアドミ劑の徑口的投藥とカルチコールの注射とにょり之を治癒せしめたと報告してゐる。著者も亦最近,轉移性化膿性網脈絡膜炎の症例に於て其眼底を望見しつい之を治癒せしめ得たので此處に報告する次第である。
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