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あとがき
寺崎 浩子
pp.1660
発行日 2014年11月15日
Published Date 2014/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200135
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秋も深まってまいりました。本号では「網膜静脈閉塞の最新治療」と題して特集が組まれております。昨年,網膜静脈閉塞に対する抗血管内皮増殖因子(VEGF)に対する硝子体注射治療が承認され一般に使うことができるようになり,その効果により良い視機能が残せる症例もありますが,そろそろ治療の限界にもぶつかっている場合があるかもしれません。広範囲に無灌流領域のある症例ではレーザーは基本であり,慢性化した症例では黄斑部付近のレーザーも有効な手立てかもしれません。手術も含め,いろいろな選択肢について解説されていますので,知識を総括し,新しい治療にも触れてみてください。「今月の話題」は常染色体劣性網膜色素変性の,日本人で最も多い原因であるEYS遺伝子異常についてです。キャリアを含めると非常に頻度が高いことから,理解しておくことは大切だと思います。とてもわかりやすく書いてあります。「何が見える? 何がわかる? OCT」では,ぶどう膜炎がテーマです。OCTはぶどう膜炎にもとても有用です。今回,「英語論文執筆テクニック—虎の巻」が始まりました。「目指せ!眼の形成外科エキスパート」とともに,内容もさることながら筆者の心意気や心の在り方が伝わってきて,大変参考になる連載となっております。
いつもながら,私は臨床報告を読むのも楽しみにしております。自分の日常臨床と比較して症例を思い浮かべ,カルテを参照したりして再検討します。皆様も1か月かけて隅から隅までご覧いただけると幸いです。
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