今月の表紙
全身性エリテマトーデス
竹内 勝子
1
,
中澤 満
2
1埼玉医科大学
2弘前大学
pp.1973
発行日 2010年12月15日
Published Date 2010/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410103481
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19歳男性。16歳のときに全身性エリテマトーデスの診断を受けており,以降長期にわたりステロイド内服で治療されていたが,持続する発熱,皮疹の増悪のため入院となった。入院3日後からの右眼の変視の訴えがあり眼科受診となった。
視力は右(0.5),左(1.2),両眼とも中間透光体に異常はなかった。右眼底は,視神経乳頭の周囲に軟性白斑が多発し,黄斑浮腫もみられた。左眼底は異常がなかった。蛍光眼底造影では,右眼の造影初期から網膜血管への流入遅延があり,静脈相では放射状乳頭周囲毛細血管領域の毛細血管の拡張と,軟性白斑の部位と一致して毛細血管床閉塞が確認された。また,後極部の網膜血管の透過性亢進と黄斑部無血管領域の拡大も観察された。
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