特集 緑内障診療―グレーゾーンを越えて
Ⅱ.治療編
4.閉塞隅角緑内障と原発閉塞隅角症
《マイオピニオン》レーザー虹彩切開術後の水疱性角膜症はなぜ起こるのか―シェアストレス説
加治 優一
1
,
榊原 潤
2
,
大鹿 哲郎
1
1筑波大学大学院人間総合科学研究科機能制御医学専攻眼科学分野
2筑波大学大学院システム情報工学研究科構造エネルギー工学専攻
pp.348-350
発行日 2009年10月30日
Published Date 2009/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410102991
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レーザー虹彩切開術後の水疱性角膜症の謎
レーザー虹彩切開術に生じる水疱性角膜症は,日本においては角膜移植の適応となる患者の23.1%を占めるように1)決して稀な病態ではないが,欧米では稀な合併症として報告されるに過ぎない。さらにレーザー虹彩切開術を行って数年以上経過してから角膜内皮細胞減少を認めること,YAGレーザーを用いてレーザー虹彩切開術を行うと水疱性角膜症の発生が少ないことなど謎が多い。未だに機序が不明なこの病態を,剪断応力(shear stress)の観点から捉えてみたい。
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