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連載 今月の話題
小切開硝子体手術と術後眼内炎
Micro incision vitrectomy surgery and postoperative endophthalmitis
島田 宏之
1
Hiroyuki Shimada
1
1日本大学医学部視覚科学系眼科学分野
pp.629-636
発行日 2009年5月15日
Published Date 2009/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410102692
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23ゲージや25ゲージ硝子体手術は,20ゲージ硝子体手術と比較して小さな切開創から手術ができることから,小切開硝子体手術と呼ばれている。結膜や強膜創を縫合しないため術後の異物感や乱視が少なく,手術時間も短縮できることから低侵襲手術とされ,適応の拡大とともに広く普及してきている。しかし最近,小切開硝子体手術の術後眼内炎が問題となってきている。細菌が硝子体に直接侵入する硝子体手術後眼内炎は,網膜,視神経の障害が早期に生じ視力予後が不良である。術後眼内炎を予防するためには,術野の細菌を繰り返し洗浄する,確実に創を作製・閉鎖し細菌の迷入を予防する,硝子体を周辺まで切除し細菌の足場をなくすといった術中感染対策が必要である。
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