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連載 網膜硝子体手術手技・24
黄斑円孔網膜剝離(1)
Retinal detachment with macular hole(1)
浅見 哲
1
,
寺崎 浩子
1
Tetsu Asami
1
,
Hiroko Terasaki
1
1名古屋大学大学院医学系研究科頭頸部・感覚器外科学講座眼科学
pp.1956-1960
発行日 2008年12月15日
Published Date 2008/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410102558
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はじめに
難治性疾患のなかの1つである黄斑円孔網膜剝離(図1)の治療法は,さまざまな変遷をたどってきた。
初期には黄斑部バックリング1),硝子体内ガス注入2),単純硝子体切除術3)などが試みられた。その発症に後部硝子体皮質の接線方向の牽引がかかわっていることがわかってくると硝子体皮質の除去が行われたが,トリアムシノロンアセトニド(ケナコルトA®)を用いた硝子体の可視化により,硝子体皮質のより確実な除去ができるようになってきた。さらに完全な硝子体皮質の除去や,黄斑部網膜の柔軟性の獲得を目的に,内境界膜剝離を行うことが一般的となってきており4),以前よりは手術成績がよくなってきている。
しかし手術予後が向上したといっても,いまだ難治であることに変わりはなく,また手技的にも高度なテクニックを要する疾患である。本号と次号にわたり黄斑円孔網膜剝離の手術治療について述べる。
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