今月の話題
未熟児の頭蓋内出血
池ノ上 克
1
,
松田 和洋
1
1鹿児島市立病院周産期医療センター
pp.784-789
発行日 1985年9月25日
Published Date 1985/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206723
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
かつて,未熟児死亡の大部分は呼吸窮迫症候群(RDS)によるといわれ,未熟児治療の主体は人工換気療法を中心とする呼吸管理であった。しかしながら,最近の未熟児管理の飛躍的な進歩に伴い,RDSが未熟児死亡の主原因となることはきわめて稀となり,それに代わって未熟児の頭蓋内出血がクローズアップされてきた。
未熟児の頭蓋内出血は,たとえ救命されても,後に重篤な神経学的後遺症を残す可能性が高く,現在の周産期管理のなかでも最も重要な問題の1つとして注目されている。
Copyright © 1985, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.