特集 エコー 診療マニュアル
産科
27.子宮外妊娠
本郷 基弘
1
Motohiro Hongo
1
1岡山赤十字病院産婦人科
pp.1418-1420
発行日 1991年12月10日
Published Date 1991/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904992
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症例1.Y.M.24歳 未妊婦(図1)
月経遅延ののち,7週0日より暗赤色出血が少量持続し,7週6日に下腹部痛が発症して受診。妊娠反応は50単位(+),1,000単位(−)。経腹法で,子宮腔内にはGSは認められず,子宮内膜は曲玉状に淡くビマン性に肥厚しているが,内部にecho free spaceはなかった。子宮に接してその左側には,高輝度の内部エコーを有する嚢胞性の楕円形エコーとして4.6×3.4cmの卵管断面が描出された。直腸子宮窩には明瞭なecho free spaceが認められ,左卵管妊娠の中絶と診断した。開腹にて左卵管膨大部流産を確認し,左卵管切除術を施行した。腹腔内出血は500mlに及んでいたが,輸血はしなかった。病理組織診で卵管内の絨毛組織を証明した。
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