特集 エコー 診療マニュアル
産科
26.流産
篠崎 百合子
1
,
猪俣 吉広
1
Yuriko Shinozaki
1
,
Yoshihiro Inomata
1
1都立大塚病院産婦人科
pp.1416-1417
発行日 1991年12月10日
Published Date 1991/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904991
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妊娠早期の胎芽死亡(図1)
妊娠8週2日の稽留流産の経腟超音波像である。約2.5cmの胎嚢(gestational sac:GS)の中に7mmの胎芽像を認めたが,その中に心拍動は見られなかった。右画面のMモードで律動的な心拍動が認められないことを確認,記録した。
この症例は不妊治療後の妊娠例であり,妊娠5週1日で経腟超音波断層法にて胎児心拍が認められた。その後妊娠7週後半より少量の性器出血があり8週2日に来院,再度検査したところ図1のような所見であり,妊娠早期の胎芽死亡と診断できた。子宮内容除去術を3日後に予定していたところその前日に下腹部痛,出血増量をきたし来院した。腟鏡診にて既に腟内に脱落膜の排出が見られた。
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